No.6 Paris

2018.09.02 Sunday 11:25
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    フランス旅行顛末記

     

    文:吉田千津子 写真:奥村森

     

     

    パリの日曜日

     

    Radish & Bread ラディッシュとパン

    Radish & Bread ラディッシュとパン

     

    2011年5月22日、朝食後、アレジア駅近くにある日曜日だけオープンするミニ・マルシェで新鮮な白とピンクに染まったラディッシュとマッシュルームを昼食用に沢山買う。かたわらでは、おじさんが様々な魚を氷の上に並べて大声で叫んでいる。その中に Raie と書かれた、余りみたことのない丸い魚があったのでクロードに聞いてみるとアンコウだとういう。フランスのアンコウはヒラメぐらいの大きさで、日本のアンコウとはぜんぜん違う。所変われば品かわるだ。

     

    昼食は朝買ったばかりの生野菜、そしてクロードがフェンネルをオリーブオイルと酢でマリネしただけのサラダを作った。シンプルなのにとても美味しい、新鮮だからだろう。それにラビオリ(冷凍食品)を温めたもの、デザートはシャーベットとカフェ。

     

    昼食後、サン・マルタン運河に行く。Gare L'est(東駅)で降り、駅前の公園を通り抜けたところに運河はある。運河は1825年に開通、全長は4キロ余り。1970年には高速道路建設で危うく無くなりそうになったが、後にこの計画は中止されて今に至っている。

     

    当初は飲料水を導くために使われていたが、今はレジャー用だ。その為か水は澱みゴミも沢山浮いている。私が想像していたのとは相当違っていたのでガッカリ。まわりの環境も少々治安が悪そうで、ちょっと怖い感じがしたので早々に引き揚げることにした。君子あやうきに近寄らずだ。

     

    あとで調べてみると遊覧船もあるとかで、もう少し先まで歩いていけば良かったと後悔先にたたず。 クリニャンクールが近いというので、骨董好きの私は行ってみることにしたが、骨董屋が見当たらない。昔相棒がパリに住んでいた時には、駅前から骨董屋が軒を連ねていたそうだ。

     

    今は安物の皮や靴、ニセモノブランドバッグなどを売っていて、客ひきが道路にいっぱい立っている。スリにとっては、かっこうの場所だ。クワバラ、クワバラ。多分、骨董屋は別の場所に移動したに違いない。それとも降りる地下鉄の駅を間違えたのか、判らないので地下鉄に乗りアレジアに戻る。

     

    昨夜、イタリアンレストランにクロードと行く道すがら、アレジア通りの舗道の上に白いチョークで枠割してあった。彼女に聞いてみると日曜日には、時々フリーマーケットをするという。こちらではアティックセールと言うそうだ。アティックは屋根裏部屋のことだから、そこにたまった雑貨や不用品を売っていたことから名付けられたのだろう。

     

    そこには200軒以上が出店していた。買った古い家具を大事そうに抱えている人や家族連れで賑わっている。ひやかしながら通りを歩いていると、くしゃみと鼻水がとめどなく出てアレルギー症状になる。アティックセールのホコリのせいか、それとも5月に咲く植物の花粉が理由なのかは判らない。とにかく何事もなくパリの日曜日、時間はゆったりと過ぎてゆく。

     

     

    モンパルナス

     

    Le Dome Montparnasse カフェ ドーム モンパルナス

    Le Dome カフェ ドーム

     

    2011年5月23日、あと2日で帰国だ。これまで泊めてもらったアレジアのクロード宅を出て、今日から HOTEL Condorde Monparnasse に滞在する。クロードにタクシーを呼んでもらいホテルに向かおうと荷物をトランクに入れていると、向こうから先日撮影させてもらったアトリエの先生、マリアンヌがやって来た。

     

    私達が2日後に帰国することを告げると「Bon Voyage」とハグをした。帰国したら撮った写真を送ることを約束して別れた。アレジアから15分ほどでホテルに着いた。HOTEL Condorde Monparnasse は、今回フランスで私達が泊まったホテルの中では唯一の三つ星ホテルである。旅の最後は少し豪華にと思いオンラインで通常よりも格安で手に入れた。三つ星ホテルの証拠にホテル内で日本人の観光客を沢山見かけた。

     

    こちらに来てから、まだ一度も食べていなかった大好きなクスクスを食べに行くことにした。地下鉄 Monparnasse 駅のそばにあるクスクス屋に入る、なかは観光客で一杯。失敗したなと思ったが、後の祭り。テーブルとテーブルの間はものすごく狭くて、席を立つ時は、ウェイターを呼んでテーブルを動かさなければ出られない。オーダーして出てきた料理は味気のないものだった。そのくせ値段は安くはない。2人でガッカリしてレストランを出る。やはり観光客目当てのレストランに美味しい所はないことを認識。

     

    気をとりなおして、Funac に行くことにした。この店は日本では家電量販店のような所で規模は大きくはないが電化製品が揃う。かねがねフランス語のキーボードが欲しいと思っていたので探すことにした。店員に聞いてみると外国語用のキーボードはあるが、フランス語はないという。私にとってフランス語は外国語だが、フランスでは国語である。コンピュータも一緒に買えばあるのだが、キーボードだけは売ってないというので諦めた。

     

    そこから地下鉄で HOTEL de Ville までゆき、クロードから「Paris au temps des impressionnistes」(パリ・印象派の時)という展覧会がパリ市庁舎で無料公開されていると聞いていたので鑑賞することにした。展覧会場の入口まで行くと、もう列が出来ている。館内に入場する人数を制限しているので中に入っても、ゆっくりと人の頭を気にせずに鑑賞できたのは良かった。

     

    モネをはじめとする印象派の絵画作品、デッサン、建築資料など、当時のパリとアールヌーヴォーの時代を彷彿とさせる展覧会だった。猫好きの私は、その中でも特に Theophile Alexandre Steinlen(テオフィル・アレクサンドル・スタンラン)作品、猫の絵のグラフィックが気に入ったので、絵ハガキを2〜3枚購入した。

     

    ホテルはモンパルナス駅から、すぐのところにあった。夕方、ホテルに帰る前にホテルの向かい側にあるミニマーケットで夕食用のハム、チーズ、バゲット、水を買おうと入った。このあたりにはホテルが多いので大盛況だ。買ったものをカゴに入れレジに向かっていると、「済みませ〜ん」と日本語が聞こえて来た。すると一人の女の人が私の持っている水を指差して「その水、何処にありましたか」と尋ねた。教えてあげると、とても喜んで「ありがとうございます、助かりました」と丁寧にお礼をいわれた。

     

    海外で日本人の観光客同士が会うと、何故か無視するか知らんぷりする傾向がある。しかし、彼女はとても自然で感じが良かった。その後相棒は、彼女とその友人達と話しが弾んだ。彼女達は、団体旅行でやってきていて、私達と同じホテルに今晩宿泊するという。明日は、朝5時に出発するそうだ。何しろバスで朝早くから夜遅くまで移動するので自由時間がほとんどなく、お疲れの様子だった。

     

    でも、地元のミニマーケットでお買いものをするのは、とても楽しいと話していた。盛りだくさんの日本のツアーで一度も旅行したことのない私達は、彼女達が元気で無事に日本に帰国して欲しいと思った。ホテルの糊のきいた真っ白なシーツ、きれいなバスタブで今日はゆっくりと疲れをいやそう。やっぱり三つ星ホテルはいいな〜。

     

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    category:フランス旅行顛末記 | by:tanuchan1945comments(0) | -
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