No.5 St Malo,Paris

2018.09.02 Sunday 09:14
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    フランス旅行顛末記

     

    文:吉田千津子 写真:奥村森

     

     

    St Malo サン・マロ

     

    St Malos Beach サン・マロの浜辺

    St Malo's Beach サン・マロの浜辺

     

    2011年5月19日、朝早く海辺に出ると風が冷たかった。日中は暖いが朝夕は肌寒い。海岸沿の道を歩いていると、静かな浜辺にワイワイガヤガヤと声が聞こえる。その方向に行ってみると、グループの老若男女全員、黒白の縞のTシャツを着て砂浜に集まっていた。尋ねてみるとプロバンスからやって来たサッカー同好会の面々だという。みな砂浜で何をするでもなく楽しそうにワイワイ語らっている。

     

    昼食は旧市街で、そば粉のガレット、中身はラタトーユとサラミ、それに紅茶。フランスでは、ティーバッグの紅茶でもカフェ・エクスプレッソの倍の値段がするのには驚く。紅茶は高いので、フランスで絶対に飲まないことを決めていたのに、またオーダーしてしまった。2人で28ユーロだった。

     

    昼食後ホテルに帰る。今晩はマドレーヌ地区にある、今泊まっているホテルと同じ系列のホテルに移らなければならない。というのも今晩、このホテルは満室になるので仕方なく移動する。海岸近くから C−1 の La Saulaire 行のバスに乗って終点まで行くと、そこがマドレーヌ地区、15番目の駅だ。

     

    料金は1.20ユーロとパリの地下鉄回数券(カルネ)と同じ料金だ。パリの地下鉄とバス料金は一律で、日本と違いどんなに乗っても乗り継いでも駅から出なければ同じ料金なので嬉しい。バスはどんどんと内陸に向かって進む。やっと到着したところはショッピングセンターだけでホテルは見当たらない。

     

    花屋のおばさんに尋ねてみたが判らない。仕方なく荷物をひきながら、目の前に見える動物病院で聞くことにした。病院の先生はとても親切で、外にまで出てきて説明をしてくれた。私達の探しているホテルはショッピングセンターの反対側の敷地内にあるという。よーく目をこらして見ると奥の方にオレンジ色のそれらしき建物がわずかに見えた。やっと到着。ここの受付は親切だ。よく観察すると、このホテルは商業地区のショッピングセンターのど真中にある。

     

    観光客が絶対に来そうもない場所だ。とんだ所へ来てしまった。モンパルナス駅でホテルの予約をする時に3ツ星か2ツ星かと聞かれた時、「もちろん、2ツ星ホテルよ」とけちんぼの私が答えてしまったのが悪かった。そのせいで観光地ではない地区を紹介されてしまった。後の祭りである。

     

    窓からの眺めは広大な駐車場が見渡せ、左手にはスーパーマーケット・カルフール、右手にはメルセデスベンツの工場の旗が風にたなびいている。おまけに泊まり客はビジネスマンばかりでほとんど男の人だ。宿泊費は76ユーロと安い。「まっ、いいか」スーパーマーケット好きの私は半日スーパーめぐりをすることにした。どこの国に行ってもスーパーマケットに行くと、その国の生活が見えるので楽しい。反対に相棒は買物ぎらいなので不満そうだったが、他の選択はない。もう来てしまったので仕方ない。

     

    車もないし、スーパーやショッピングセンターの中をゆっくり時間をかけて午後を過ごす。昼食はガレットを食べたので、夜は倹約してカルフールでヨーグルト、ハム、バゲット、箱一杯のマッシュルーム、20個以上の束になったラデッシュ、それにドレッシングで6.20ユーロなり。こうして食べると安いし、旅で不足しがちな野菜も沢山とれるので健康的。

     

    水1.5リットルを2本サンマロの町中で買っておいた。というのもフランスでは日本のようにあちこちにコンビニはなく、特に地方に行くとほとんどないので、見つけた時に購入しておかないと買いそびれる。それに乾燥気候のフランスではノドが渇くので必需品。友人のフランス人は水道の水を平気で飲んでいるがカルシュウムが多いので避けた方が良い。明日はやっとパリに帰れる。

     

     

    Bateaux-Mouches バトー・ムーシュ & イタリアン・レストラン

     

    Bateaux Mouches バトー ムーシュ

    Bateaux Mouches バトー ムーシュ

     

    2011年5月20〜21日、サン・マロ駅から TGV に乗ってパリに夕方戻る。バスでアレジアにあるクロードのアパートへ向かう。夕食はクロードが作ってくれた。ワイン、レタスとハムのサラダ、バゲットと別皿にチーズとフォアグラ入りのパテが乗っていた。フランス人家庭の定番夕食である。なかでも気に入ったのはレタスだ。というのも日本のものと違って肉厚でパリパリとしていて、とても美味しかった。

     

    フォアグラ入りのパテは、クロードの生まれ故郷、アキテーヌ地方のもので絶品だった。チーズはブリやシェーブル以外にも色々あり、今まで味わったことのないものもあった。何時もあまり見ないテレビなのに、今晩、クロードは夕食を早く済ませて見たいニュースがあると言ってソワソワしている。何だろうと尋ねてみると、IMFトップ、ストラス・カーンがNYでセクハラ容疑で逮捕されたからだという。それからは毎日毎日、フランスのニュースはこの話題で持ちきりになった。どこの国も人間は同じだと感じた。「人の不幸は蜜の味」。

     

    今日は、5月21日土曜日。クロードが昼食と夕食をご馳走してくれるという。というのも彼女は、家でほとんど料理をしない。ご主人はポーランドに単身赴任をしているので、家には彼女1人だからだ。大体何時も昼食は外食らしい。Parc Monsouris(モンスリ公園)の中を散策しながらレストランに向かう。園内は広く、沢山の木々が茂り緑で一杯だった。人はまばらでゆったりと時間は流れ、池にはのんびりと鴨の親子が日向ぼっこをしていた。

     

    レストランはテーブルが3つしかなく、小じんまりとしていた。私はアリゴというマッシュポテトとチーズを混ぜたものをオーブンで焼いた料理を食べた。クロードが「この料理はフランスでは典型的な家庭料理なのよ」と教えてくれた。壁にはクロードの描いた絵が2〜3枚かけられていた。彼女は、ここの主人と懇意で絵を掛けさせてもらっているらしい。昼食後クロードと別れた。

     

    何もすることがないので仕方なく、何度かパリに来ても乗ったことがなかった観光船、バトー・ムーシュに乗ることにした。相棒は御上りさんのようで嫌がっていた。「いくら隠しても、私達は御上りさんですよ」と私は言った。

     

    両替をしてから行きたいので地下鉄 Rosevelt Champ(ルーズベル シャン)で下車、まずは両替をしに BNP(フランス国立銀行)に行く。両替をする時には、慎重に両替所を選んだ方がよい。場所によって両替手数料が違うからだ。一度モンパルナス駅で仕方なく両替をしたら500ドルで20ユーロもの手数料をとられてしまった。今日は土曜日なので、銀行はやはり閉まっていた。

     

    先日、イケメン・モデルがプロモーションをしていたアバクロン&フィッチの建物の前を通ったが残念ながら今日は、上半身裸ではなく服を着たモデル達が若い女の子達と記念写真を撮っていた。Bateaux-Nouches(バトー・ムーシュ)乗り場は観光客であふれていた。次々と船がやってくる。

     

    私達は1時間10分の旅を選んで1人11ユーロを支払った。今日は暑いくらいなのでセーヌの川風が気もちいい。船は Port de Conference(ポール・ド・コンフェランス)の船着き場から出発して、右手にオルセー美術館を眺め、サン・ルイ島をひと周りし、帰りにはルーブル宮、エッフェル塔、シャイヨー宮を観ながら旅は終わった。

     

    夕食は、クロード御用達のイタリアン・レストラン。クロード家から徒歩で行けるので便利。レストラン・オーナーはイタリアからの移民で、フランスで生まれた息子と一緒に働いている。クロードと相棒がからかって、イタリアの俳優マルチェロ・マストロヤーニを知っているかと尋ねてみたが、知らなかったので相棒はガッカリしていた。

     

    私は3センチ幅のトマトとソーセージのパスタを注文、塩加減は最高だった。相棒はアーティチョーク入りのパスタのクリームあえ。これも味見をしたら美味しかった。クロードは4種のチーズがのったシンプルピッツァを食べていた。もちろん赤ワインを注文して。

     

    私達は余り飲まないので彼女は1人でほとんどを飲み干した。クロードは上機嫌だった。デザートはティラミス、最後にカフェ・エクスプレッソでしめた。今日は美味しい食事で贅沢な一日を過ごした。

     

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    category:フランス旅行顛末記 | by:tanuchan1945comments(0) | -
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